認知バイアス

みんなは何人から?バンドワゴン効果と同調圧力とは?

みんなは何人?

「みんなやってるから!」
「もうみんなて見てるよ!」
「みんなが持ってるんだよ!」

日本では日常的に使われる”みんな”と言う表現です。
僕自身もつい反射的に“みんな”という言葉を使っちゃいます。

でも、ちょっと考えてみてください。

その“みんな”という言葉を使う時に具体的に「あの人とこの人とその人」とか「全体の何%」とか「何人」とかってあまり意識したことないですよね。

なんだか「みんな!」と言われただけで「みんななのか」と自動的に思ってしまう気がしまうよね。

では、実際に”みんな”と使ってしまうのは何人以上からなのでしょうか?

このことについて調べてみました。

アンケートではなんと「3人」から“みんな”と感じる。

以前に行われた日本の男女100人に調査した結果では1位が10人(33%)ついで2位が3人(19%)という結果になっています。※3位は100人以上で16%です。

なんと日本人の19%もの人が3人から”みんな”と感じているのです。

本来はたったの3人なのにも関わらずに心理的には3人以上からは「誰々さん」という名前の概念が薄れていき“みんな”という抽象的な概念へと変化していってしまうんです。

これが脳と心が作る幻想。トリックです。

みんなによる同調圧力

ここだけであれば「へ〜、あそう。」で終わっちゃいそうな話ですがここからが心理的な問題になってきます。

社会心理学者ソロモン・アッシュの同調実験という心理実験があります。

この実験ではまず最初に1本の線が書いてある図Aを8人の被験者に見せて、次に別の紙に3本の線が書かれた図Bを見せ「3本のうちどの線が図Aと同じ長さだったか?」という問題を出しました。

アッシュの同調実験

ちなみに実はこの8人のうち7人は実験の本当の主旨を知っているいわばサクラで本当の被験者はひとりです。

そして本当の被験者がこの問題に最後に答えるようになっています。

まずこの7人のサクラが順に同じ間違った答えを言います。つまり図Aに書かれた線と違う長さの線を同じ長さだと答えます。

すると8人目の被験者も“まわりに合わせて”間違えた答えをしてしますのです。

これが「同調圧力」です。

このアッシュの同調実験では7人がサクラでしたが、実際に脳の中では3人から”みんな”として抽象化されていきます。つまり、「3人同じことをしていたら人は同調してしまう可能性が高い」ということです。

2人であれば「Aさんはこう言ったぞ。」、「Bさんも同じ意見か。」、「でも私は違う意見だぞ。」と言えるところを3人になってしまうと「AさんもBさんもCさんも“みんな”一緒の意見だ。」と心理的に解釈してしまうのです。

そしてこれを政治やマーケティングの世界ではこの多数派の意見に人が流されやすい性質(バンドワゴン効果)として利用されているんです。

そう、知らないうちに周囲の同調圧力により人は自分の意見と違う意見に流されていることがあるんですよね。

人気になるのは人気になったもの

最初の例です。

「みんなが持ってるんだよ!」

友達のうち3人がNintendoSwichを持っていたらもうみんなです。
それを見た子たちは「みんな(3人)が持ってるなら!」と欲しくなるでしょう。

そして一人また一人と”みんな(3人)”を見かける人が増えるたびにネズミ算式にSwichiを欲しくなる人が増えるのです。これがヒットに仕組みです。

この結果、一度ある規模の人気を得たモノは人気が増大していくのです。

最近の大ヒット映画の鬼滅の刃などはこの例です。
※ぼくの周りには一人も見た人がいないので、ぼくには同調圧力は無かったですが(笑)

同調圧力に巻き込まれない為に。

もし自分が何かをする時に「みんなやってるから」、「テレビでやってたから」、「ネットでよく見かけるから」こういった動機からその選択をしているのなら一歩引いて考えてみてください。

・それはホントにしたいのか?
・それがホントに必要なのか?

これを自分自身に聞いてみると良いです。
もしかしたら同調圧力、バンドワゴン効果で必要とさせられてるだけなのかもしれません。

人の心理にはみんなや多数派に流されやすいという傾向があります

ここだけでも知っていれば一歩引いて選択できると思います。

また自分以外の他者への方法として、もし子供や家族、友人や同僚から「みんな…」、「いつも…」、どこでも…」という意見を聞いたら、

・それは具体的に何人なのか?
・前はいつだったか?月に何回あったのか?
・近くにはどこにあるか?

と尋ねてみるといいでしょう。

答えがあいまいだったり、実際にはごくわずかしか無い場合もあります。そんな時は周囲の同調圧力やバンドワゴン効果で自分自身の考えが変えられてしまっている可能性があります。

そう質問することで相手も同調圧力から逃れることになり現実的な道が見えるようになりますし、自らも他者からの同調圧力の巻き添えにならなくて済むようになります。

さて、ここまで読んでいただいたあなたに伺います。

あなたのその欲しいものは本当に欲しいものでしょうか?あなたのそのやりたいと願うことは本当にやりたいことでしょうか?

もしもその理由が「みんなが持ってるから。」や「みんながやってるから。」なのであれば同調圧力やバンドワゴン効果の影響かもしれませんね

“みんな”という正体不明の抽象的な概念に流されずに自分の欲しいものを手に入れて、自分のやりたいことをすることが“自分らしい人生”を生きていくコツになるんです。

僕がやっていること。

同調圧力、バンドワゴン効果に流されないようにするために僕がやっていることです。

  • 受動的にネット、SNSを見ない…基本的に自分から欲しい情報しか見ないようにしています。受け身にならないことで知らず知らずのうちに同調圧力に巻き込まれる機会も減ります。
  • それは誰か?を聞く…基本的に「みんなが〜」と言ってる場合はただの自分の意見であることが多いので冷静に「それは誰ですか?」と聞くだけで同調圧力の支配がなくなります。どうように「いつも〜」と言われた時には「最近では何日前?」「ここ1ヶ月で何回あった?」と聞くことで事実が見えてきます。

同調圧力…人は周囲の意見によって自分の意見が変わってしまう。

バンドワゴン効果…人は多数派の意見に影響を受けて流されやすい。