「働かずに悠々自適に生きていきたいなぁ。」
働かずに不労所得や権利収入を得て
何にも縛られずに南の島でずっとのんびりとしていたい。
一日中ゲームやネット動画を見ていたい。
好きな人と好きなところで好きなことだけしていたい。
人なら誰しも一度はそう思うことでしょう。
でも、果たしてその悠々自適な生活は本当に幸せな生活なのでしょうか?
働いて得る方が幸せ
“コントラフリーローディング効果”というものがあります。
これは「動物は本能的に自動で報酬が得られる(フリーローディング)よりも、逆に(コントラ)対価を払って報酬を得ることを好む」傾向のことを言います。
この傾向は人間だけでなく、猿や犬、鳥、魚にいたるまで見られる傾向です。
例えばネズミを使った実験ではお皿にそのまま入れてあり、いつでもすぐに食べられる餌よりも“わざわざ”レバーを押した時に出てくる餌を好んで食べます。
コントラフリーローディング効果は人間の幼児に顕著で就学前の幼児に同じような実験をすると100%の確率でレバーを押すんです。
そもそも動物は本能的に「何もせずに得るものよりも、何かをして得た方が好き」なのです。
長く働いてしまうのも?
このコントラフリーロディング効果の影響で
- 宝くじで当たったお金よりも働いて得たお金を大切にする。
- 無料で手に入れた知識よりも高額な知識を重要視する。
- なにもせずに入ったグループより試験の末入ったグループに愛着を感じる。
- もともと出来る能力よりも努力の末手に入れた資格を大事にする。
といった傾向が人の心理にあるのです。
これだけインターネットやスマホ、ありとあらゆるテクノロジーが発達した現代社会で「長時間労働は嫌だ」、「労働時間は少ない方が良い。」とぼやきながらも労働時間があまり短くならないのもコントラフリーローティング効果の影響で本質的に脳が「たくさん働いて得た収入に価値を感じている」からでしょう。
いわば、本能で「人は働くことを望み、働かされている」のです。
働かずに生きるのは幸せか?
「働かずに生きていきたい」
そう願いつつもそれが実現しないのはそもそも“本能的に人は働きたい生き物”だからです。働きたくて、働いて得るものに価値を感じてしまうんです。
そう本能にセッティングされてしまっているのです。
もしも「働かずに生きたい」「自動で与えられるもので満足だ」「何もせずに生きていきたい」というのが本当の願いで本能にセッティングされているのであればそれは個人だけでなく、社会全体として「働かなくてよい」という世界がもう実現しているはずです。
“余暇”、“休暇”として「何もない一日を南の島で過ごしたい。」「ずっと家でごろごろしていたい。」「好きなだけ好きなものを食べて、好きな時間に好きなだけ寝たい。」と思うことはあるでしょう。
でも、「一生その生活しかできない」「一生与えられるだけで得ることができない」と言われたらなんだかゾッとしませんか?
その人生はもう「生きている」というよりも「ただ生かされているだけ」というものです。
ちなみにこのコントラフリーローティング効果の影響が唯一無いと言われている生き物がいます。
飼い猫です。
確かに、飼い猫の悠々自適な生活には憧れるのは反面、ずっと飼われている生活は退屈このうえないでしょうね。
コントラフリーローディング を利用してみよう。
以上から人間はそもそも働いて何かを得るのは好きな生き物なのです。
もし仕事などがあまり楽しめないのであればそれは「働かされている。」と感じているからかもしれません。
そこは考え方を変えてみて「自分で選んだ会社だ。」「自分は働きたくて働いているんだ。」と思うことでコントラフリーローディング 効果が働き、仕事が楽しくなっていくかもしれませんよ。
コントラフリーローディング効果…人は何かをした対価で得たものに高い価値を感じる。