進化心理学

兄弟の性格は正反対?きょうだいで性格が違う理由とは?

兄弟の性格は正反対

「上の子と下の子の性格が正反対。」
「兄弟なのに性格が全然真逆。」
「きょうだいでも性格ってこんなに違うの?」

子育てをしているとこんな疑問を持ったりしますよね。

僕もそう感じます。うちも上の子どもと下の子どもで性格が全然違いますから。

そしてその性格の違いから「何か育て方が違ったのかな?」このように自問してしまったり、はたまた「私の育て方のせい?」などと自分のせいにしてしまったりして、子育てが苦しくなってしまう。

でも、それは本当に親の育て方や接し方のせいなのでしょうか?
親の育て方で子どもの性格に影響は出るのでしょうか?
きょうだいでも性格が違うのはなぜなのでしょうか?

これについて心理学、脳科学的な観点から紐解いていきますね。

上の子は素直で下の子は反抗的?

科学史研究家のフランク・J・サロウェイはその著書できょうだいの性格の違いについてこのように述べています。

第一子(長男・長女)は生まれた時から親から与えられるものを独占できために、きょうだいと争わずにすむので基本的に親を見本にして育つ。

第二子以降は生まれた時にすでにきょうだいがおり、親を見習うという立場の生存戦略はすでに第一子に奪われているために親とは違うやり方を見つけてだそうとする。

その結果は第一子は素直で保守的になりやすく、第二子以降の子どもは親に逆らいやすくなる。

そもそもの生きていく為の生存戦略として第一子は素直になりやすく、第二子以降は親と違うことをしようとする。つまり反抗的になりやすくなるようです。

確かに我が家でも上の子(長女)は親の言うことに基本的に聞き入れる傾向にありますが、下の子(長男)は親の言うことと“わざと別のやり方でやろうとする”傾向があるように感じます。

性格の違いに育て方の影響はほとんどない?

またアメリカの心理学者ジュディス・ハリスは著書の『子育ての大誤解』の中でこのように述べています。

親の育て方が子どもの性格に影響することはほとんどない。

子どもの性格に影響を与えるのは“遺伝子”と学校や友達の影響などの“家庭外の環境の影響”である。

親の育て方が子どもの性格に影響する割合は0%で遺伝子が50%そして家庭外の影響が50%である。

と結論付けています。

サロウェイは“家庭内の力関係が子どもの性格に影響を与える”とし、ハリスは“家庭外の環境が子どもの性格に影響を与える”としています。

しかしどちらの説にしても“親の育て方がきょうだいの性格の違いを生む”という結論にはなっていません。

そもそも性格はそんなに違わない?

さらに脳科学者の池谷裕二先生はインタビューでこのように答えています。

科学的にはきょうだいの性格が大きく違うということはない。

脳は“同じもの”はあまり区別できずに“違うもの”が分かりやすくなっている。

結果、脳が違いを見つけてしまうのである。

そもそも脳の機能として“違いを見つけよう”とするために「きょうだいの性格を違い」を探しているというのです。

確かに「長女はこうだけど長男はそうじゃないな。」「長女はやったけど長男はやらないな。」などと性格の違いばかりに目が行くように感じます。

そもそも親の役割とは?

“人間の心理的な働きの多くはほかの生き物の進化と同じように生存していくための進化的な適応である”とする進化心理学では親の役割についてこのように考えています。

  1. 親は遺伝子を残すために子どもを産み、育てる。
  2. 子ども遺伝子を残し続けるために自分の資源を投資する。
  3. 親は自分の利益が資源の投資を上回るように適応している。

ここでいう親の資源とは自分の時間や労力のことです。現代社会ではお金や知識なども資源にあたるでしょう。

つまり、子どもを産み、育てるのはあくまで自分の子孫を残すためでその子育てに対する活動もあくまでも子どもへの投資以上に自分の利益が出る範囲としているのです。

たしかにそうかもしれませんがなんとも味気のない話です。

ただここから言えるのはそもそも生き物として親が子どもへ最もすべきことは【子どもが成長するために必要な資源を出来る限り与える】ということなのでしょうね。

気楽に接してみよう。

いずれにしても親の子育ての仕方がきょうだいの性格の違いを作ったり、きょうだいを正反対の性格にしたりと影響を与えることは少ないようです。

それであれば「お姉ちゃんは出来るのになんであなたはできないんだろう」「下の子はうまくやるのに上の子はどうして不器用なんだろう」などとあまり深く悩まずにそれぞれの個性として割り切って楽しんだ方が良さそうです。

結局子どもは子どもなりに考えて、行動して、育っていくのです。

親の一番の役目はその考えと行動を邪魔をせず見守って支援していくのが大切なことでしょう。

「じゃあどうすれば邪魔をせず見守ることになるのか?」と今度はまた悩んでしまうかもしれませんが、そこは気楽に考えて自分がやってあげたいようにすればいいんです。

あれこれ難しく考えてしまうから子育てが苦しくなってしまうんです。

子どもの性格に親の接し方での影響はほとんどないのです。

親が明るく笑顔でいる方が子ども喜びます。

「これをやってはダメかも…。」
「これが原因になってしまうかも…。」

などとあまり深く思い悩まずに気軽に子どもに接して楽しく子育てすることが一番なのかもしれませんね。

脳科学、心理学では親の育て方が子どもの性格へ影響することはほとんど無いとされる。